原因
いわゆる風邪や突発性発疹・インフルエンザ・アデノウイルス(プール熱)・溶連菌感染症などウイルスや細菌による感染症がほとんどですが、川崎病などの感染症ではない発熱性疾患もあり、注意が必要です。予防接種後の副反応として熱が出ることがあります。
小児科外来でよく見られる症状
一般的に37.5℃以上を「発熱」と考えます。幼い子どもは様々なウイルスと初めて出会うたびに防御反応として熱を出しやすく、大人に比べて発熱しやすい時期にあります。
熱の高さよりも、顔色・食欲・機嫌・水分が取れているかを観察することが大切です。発熱は体が病原体と戦っているサインでもあるため、むやみに薬で下げる必要はありません。
いわゆる風邪や突発性発疹・インフルエンザ・アデノウイルス(プール熱)・溶連菌感染症などウイルスや細菌による感染症がほとんどですが、川崎病などの感染症ではない発熱性疾患もあり、注意が必要です。予防接種後の副反応として熱が出ることがあります。
水分補給と安静が基本です。高熱でつらそうな場合は解熱剤を使用します。原因疾患によって必要であれば抗生物質などの治療を行いますが、ウイルス感染には抗生物質は効果がありません。
子どもの急性の咳の原因はほとんどがウイルス性の風邪で、1週間で半数が、2週間で90%以上が改善します。3週間以上続く「遷延性」、8週間以上続く「慢性」の咳には別の原因が隠れていることがあります。
百日咳やクループ(ケンケンした犬が吠えるような咳)は特徴的な咳が出るため、可能であれば動画を撮影して受診時にお見せください。
急性の咳はウイルス性の風邪がほとんどです。
長引くせきは年齢によって異なり、乳幼児では後鼻漏・気管支喘息・胃食道逆流など、幼児期以降では気管支喘息・アレルギー性鼻炎・副鼻腔炎・マイコプラズマ感染症などが多くなります。くしゃみや透明な鼻水が長引く場合はアレルギー性鼻炎を疑います。
原因に応じて治療します。ウイルス性の風邪には安静・水分補給・症状を和らげる薬が中心です。鼻水が続く場合は吸引器でこまめに除去することも重要です。当院では鼻腔吸引処置も行っています。
気道が炎症・痙攣・粘液などで狭くなると、息をするときにぜーぜー・ひゅーひゅーという喘鳴が生じます。特に夜間・明け方・運動後に起こりやすく、繰り返す場合や息苦しそうな場合は早めに受診してください。
気管支喘息が最も代表的な原因です。
乳幼児ではRSウイルスなどによる急性細気管支炎でも喘鳴が起こります。喘鳴を繰り返す場合は喘息との関連が疑われます。気管支喘息はこの20年で有症率が約2倍に増加しており、発症にはアレルギー体質や環境因子(ダニ・ハウスダストなど)が深く関わっています。
発作時は気管支拡張薬の吸入や内服薬を使用します。
喘息と診断された場合は吸入ステロイド薬などによる長期管理が重要で、昼夜を問わず無症状で日常生活を支障なく過ごすことを目標とします。
当院では必要に応じて呼気中一酸化窒素(NO)濃度測定を行い、気道炎症を客観的に評価しながら治療します。
腹痛は急性と、慢性・反復性(3ヶ月以上続く)に区別されます。また、手術など緊急性を要する疾患を急性腹症と呼びます。お子さまは痛みをうまく伝えられないことも多いため、様子をよく観察することが大切です。
頻度が多いのは便秘や急性胃腸炎(感染性腸炎)、溶連菌感染症などです。緊急性の高いものとしては腸重積や虫垂炎、糖尿病性ケトアシドーシス、思春期以降では精巣・卵巣茎捻転などがあります。機能的なものとしては過敏性腸症候群(脳腸相関が原因の一つです)が有名です。食物アレルギーの症状として嘔吐や腹痛が出ることもあり、食物蛋白誘発性胃腸症と呼ばれます。慢性腹痛では炎症性腸疾患や消化性潰瘍・胃食道逆流、アレルギー性腸炎などがあります。
原因に応じて対応が異なります。急性胃腸炎では水分補給・安静が基本です。
便秘が原因の場合は食生活・排便習慣の見直しと薬物療法を行います。
腸重積・虫垂炎など緊急性が高い疾患が疑われる場合は高次医療機関へ紹介します。

嘔吐は小児で非常によくみられる症状ですが、原因は多岐にわたります。多くは軽症のウイルス性胃腸炎ですが、脳・心臓・腎臓・感染症など全身の病気が嘔吐を引き起こすこともあるため、注意が必要です。
急性胃腸炎(ウイルス性胃腸炎)が最も多い原因です。
ほかにも虫垂炎・腸重積・食物アレルギー・髄膜炎・心筋炎・代謝疾患など嘔吐を伴う疾患は多岐にわたるため、経過や随伴する症状に注意が必要です。
急性胃腸炎では嘔吐がしばらく収まった後に経口補水液をティースプーン1杯程度から5~10分ごとにこまめに与え、吐かなければ量を少しずつ増やします。吐き気が強い場合には吐き気止めを数回程度使用することがあります。具体的な経口補水療法についてはこちらを参考にしてください。
子どもの急性下痢症の約70%はノロやロタなどウイルス感染が原因で、いわゆる「お腹の風邪」と呼ばれるものです。
ウイルス性が多く、時に細菌(サルモネラ・カンピロバクターなど)による感染性胃腸炎もあります。乳幼児では腸炎後に乳糖を分解する酵素が一時的に低下して下痢が長引くこともあります(二次性乳糖不耐症)。食物アレルギーが原因のこともあります。
頭痛は子どもでもよくみられる症状ですが、主観的な訴えであるため評価が難しいことが特徴です。まずは危険な病気による「二次性頭痛」を除外したうえで、片頭痛や緊張型頭痛などの「一次性頭痛」を診断します。
頭痛は大きく一次性と二次性に分けられます。
一次性頭痛としては片頭痛(強い拍動性の痛み・光や音過敏・嘔吐を伴いやすい・労作で悪化)と緊張型頭痛(頭全体が締め付けられるような痛み・姿勢の悪さ、ランドセルの負担、ストレスも関与)が有名です。二次性頭痛は重大な病気が原因となる頭痛です。髄膜炎や頭蓋内疾患、高血圧や甲状腺疾患などがあります。
片頭痛には鎮痛薬や発作予防薬、緊張型頭痛には生活リズムの改善・ストレス対処・適度な運動(頭痛体操)が有効です。二次性頭痛を疑う場合には積極的に精査を行います。
排便回数が少ない・便が硬くて痛む・お尻が切れるなどの状態です。長期化すると慢性化・難治化するため早めの対応が大切です。発症のピークは2〜4歳のトイレットトレーニング期で、排便時の痛みから我慢することでさらに悪化するケースも多く見られます。
子どもの便秘の多くは「機能性便秘」で、食物繊維・水分の不足・排便習慣の乱れが主な原因です。遺伝的要因も関与しており、保護者や兄弟に便秘の方がいると発症しやすい傾向があります。まれに消化管や脊髄の異常が原因となることもあります。
まず硬くたまった便(便栓)を浣腸や座薬で除去し、その後維持治療として緩下剤と生活習慣の改善を継続します。幼児期はトイレットトレーニング前に便秘を改善させることがすすめられます。
5歳以上で月1回以上の夜間の尿漏れが3ヶ月以上続く状態を「夜尿症」といいます。5歳時点では約15〜20%程度のお子さまに見られますが、生活指導や治療によって早期改善が可能です。本人・家族の精神的な負担が大きいことが多いため、お早めにご相談ください。
①夜間の尿量が多い、②膀胱の容量が小さい・過活動膀胱、③睡眠中に尿意で目が覚めにくい、の3つの要因が組み合わさって起こります。便秘や睡眠時無呼吸が関連していることもあります。
まず夕方以降の水分制限・寝る前の排尿・便秘改善・規則正しい生活などの生活指導を行います。改善しない場合はアラーム療法(膀胱容量の増加、夜間の覚醒反応の改善、尿意の感受性向上が期待できます)や薬物療法を行います。
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