治療を早期に開始することで、子どもの自尊心を保護し、自信を持たせることができます
夜尿症は、子どもにとって心理的・社会的なストレスとなる場合があります。ストレスを早期に解除することで、自尊心を保護し、心身の成長に悪影響を与えないようにすることができます。その結果、学業や日常生活に良い影響をもたらす可能性があります。
夜尿(おねしょ)外来
5歳以上で月1回以上の夜尿が3ヶ月以上続く状態を夜尿症と呼びます。5歳児で15%、7歳児で10%程度の有病率(病気を持っている人の割合)と言われています。夜尿症はアレルギー疾患に次いで2番目に多い小児の慢性疾患と言われています。思春期までに年間15%ずつ自然に治るとされていますが、毎晩近く夜尿がある場合は成人まで続くこともあります。
また、夜尿が週に3回以上ある場合は、3回未満と比べて自然に治りにくいと言われています。生活指導をはじめとする治療を行うと、何もしない場合に比べて治る割合が2〜3倍高いことがわかっており、治る期間も短縮されます。
夜尿症は子どもたちの自尊感情を低くださせるため、早期の対応が大切です。
夜尿症は、以下の3つの要因が重なることで起こります。
また、夜尿症の約30%にADHD(注意欠如・多動症)が合併するとされています。
などの理由で治りにくいことがあります。
治療はADHDへの対応を先に、または同時に行います。
昼間の尿失禁がある場合は、膀胱機能などの異常が疑われるため、早めの受診が必要です。
治療のタイミングは小学校低学年が最も取り組みやすいと言われているため、早期の対応が大切です。
夜尿症は、子どもにとって心理的・社会的なストレスとなる場合があります。ストレスを早期に解除することで、自尊心を保護し、心身の成長に悪影響を与えないようにすることができます。その結果、学業や日常生活に良い影響をもたらす可能性があります。
夜尿症の治療開始に年齢制限はありませんが、小学校高学年になると、スポーツクラブ、塾、習い事などをするようになり、忙しくなります。すると夕食の時間も遅くなりがちになります。就寝前に飲むお薬は食事や水分の影響を受けることがあり、効果にも影響します。放課後に、習い事などがあまりない小学校低学年は、治療のチャンスといえます。
夜尿症の原因が、他の器質的疾患(糖尿病や泌尿器系の異常など)だった場合、早期に対応することで、別の原因に早く気づくことができます。

家庭で取り組める基本の治療です。
早寝、早起きをし、規則正しい生活をする
朝食と昼食はしっかり摂りましょう。夕食後から寝る前の時間を2時間以上あけるようにしましょう。夕食後から寝る前の時間が短いと夜尿が起きやすくなります。
水分の摂り方に気を付けましょう
日中にたくさん水分を摂りましょう。日中の尿量が増え、膀胱容積を増やすことが期待できます。夕食後の水分はコップ1杯程度にしましょう。
牛乳・果物は夜間尿量を増やすため夕方以降は控える
牛乳に含まれるカルシウムや果物に含まれるカリウムは尿量を増やしてしまいます。日中に摂取しましょう。
塩分を控える
塩辛い食事はのどが渇き、飲水量を増やしてしまいます。
便秘がある場合は先に治療する
直腸にたまった便が膀胱を圧迫し、膀胱容積が小さくなります。
寝る前に必ずトイレに行く
睡眠時の尿量が多い場合や膀胱の容積が小さい場合、寝る前に排尿することで膀胱に貯められる尿量が増えます。
寝冷え対策をする
お腹が冷えると膀胱が敏感に反応・収縮してしまい夜尿につながります。
基本的には夜中に無理に起こす方法は推奨されません
尿を濃縮するホルモン(抗利尿ホルモン)は深い睡眠でより多く分泌されます。深い眠りが妨げられることで尿量が増えてしまいます。宿泊行事などの際に短期的に行う場合は例外です。
ご褒美も有効です
夜尿がなかった日はもちろんですが、約束を守れた日(水分制限をがんばった日や寝る前にトイレに行けた日、お薬をがんばってのめた日など)はたくさん褒めてあげてください。そういった日にはカレンダーに好きなシールを貼って、1週間シールが埋まったらご褒美をあげるのも良いでしょう。治療に対して子どもたちが前向きになり、治療の効果を促進してくれます。
夜尿症のくすりは年齢や症状などに応じて使い分けたり、複数を併用したりします。
夜尿を感知するとアラームが鳴り、夜尿を本人に気づかせ、寝ている間に貯められる尿の量を増やす作用があります。専用の機器を使用します。
当院では、生活指導・薬物治療・アラーム療法を組み合わせ、お子さまの年齢・生活リズムに合わせた治療を行います。便秘や昼間のおもらし、ADHDなどの併存症状も丁寧に評価し、必要に応じて追加検査や専門医との連携を行います。
夜尿症は決して「恥ずかしいこと」ではなく、多くのお子さまが経験する症状です。放置すると心理的ストレスや自尊感情の低下につながることがありますが、適切な治療で改善が期待できます。大切なのは「あせらない、叱らない、比べない、褒める」ことです。
5歳以上で夜尿が続く、週3~4回以上夜尿がある、昼間の尿漏れがある、宿泊行事が心配といった場合は、どうぞお気軽にご相談ください。お子さまの気持ちに寄り添いながら、無理なく続けられる治療を一緒に進めていきます。
当院では、患者さまの目的やご都合に合わせていくつかの予約方法をご用意しています。
待ち時間を少なく、スムーズに受診していただくために事前のご予約をおすすめしております。
予約なしでも受付は可能(予防接種・各種健診は除く)ですが、待ち時間が長くなる場合がございますので、ご了承ください。
ご不明な点やご不安なことがありましたら、スタッフまでお気軽にお声がけください。
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